「忙しすぎて、現場の数字の管理まで手がつけられない」
「原価計算なんて、毎回ざっくりでなんとかしている」
「売上は上がっているし、大丈夫だろう」
そんな“どんぶり勘定”状態の建設会社は、まだまだ少なくありません。なんとなくで経営できていると思えていても、感覚頼りの管理だと、気づかないうちに大きな赤字を生んでしまうことも。
どんぶり勘定を続けると、売上は上がっていても、会社の利益はジワジワと目減りするかもしれません。数字を把握せずに仕事を進めるのは、いわば“収支のブラインド操縦”。どこで赤字を出しているのかすら気づけないまま、手遅れになるケースもあります。
この記事では、「どんぶり勘定」のリスクから、建設業に特化した原価管理の始め方、そして原価管理のシステム活用法までをわかりやすくご紹介します。これから原価管理を始めたい方も、既に取り組んでいるけれど成果が見えない方も、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1.「どんぶり勘定」の基本
ー「どんぶり勘定」の語源と意味
ー建設業界でよくある「どんぶり勘定」の例 - 2.どんぶり勘定が経営に与える“見えない損失”とは?
ー売上が出ているはずなのに、手元にお金が残らない
ー忙しさに安心して、戦略的な営業判断ができなくなる
ー人材投資・IT化に踏み出しづらくなる - 3.建設業における原価管理の重要性
ー利益率を正確に把握できる → 不採算案件の見直し
ー見積の精度向上 → 適正価格で受注できる
ー数字に基づいた経営判断ができるようになる - 4.Excelでの原価管理に限界を感じたら
ーフォーマットが属人化・バラバラになりがち
ー見積・請求と連携できず、入力が二重三重に
ーファイル数が増えるほど、ミスや管理負荷が増大 - 5.建設現場が使いやすい原価管理システムALL SHAREとは?
ーALLSHAREがオススメである理由
ーALL SHARE導入で変わる、建設業経営のカタチ - 6.どんぶり勘定について まとめ
「どんぶり勘定」の基本
「どんぶり勘定」の語源と意味
「どんぶり鉢にざっくり盛る様子」から派生した言葉で、細かい数字を気にせず感覚だけで管理する様子を表します。建設業界では、コストや利益を正確に把握しないまま、勘と経験で判断するやり方がこの状態にあたります。現場の忙しさや人手不足、システム未整備などが原因で、このような状況に陥りやすいのが実情です。
建設業界でよくある「どんぶり勘定」の例
- 工事ごとの原価(材料費・外注費など)を把握していない
- 見積は「前と同じでいいよ」と過去案件を流用
- 出来高請求書や精算も、感覚ベースで処理されている
どんぶり勘定が経営に与える“見えない損失”とは?
売上が出ているはずなのに、手元にお金が残らない
完工後に利益があまり残っていないことに気づいた…そんな状態に心当たりはありませんか?それは「どの工事がどれくらい利益を出したのか」「いつ利益率が下がったのか」などが把握できていない証拠です。
リアルタイムな把握・管理ができていないと、利益が見えないまま低採算の工事を受け続け、現場がフル稼働でもキャッシュが不足する――ということも起こり得ます。
忙しさに安心して、戦略的な営業判断ができなくなる
「仕事はあるから」と安心し、原価率の高い仕事ばかりを受注し続けると、経営は確実に消耗します。
工事ごとに数字を追えていれば「この工種は利益が出にくい」「この客先は単価が低い」などの傾向が把握でき、高い利益の案件に絞って営業戦略を立てることができます。
原価管理がなければ、そもそも「どの仕事が本当に良い仕事なのか」の判断は難しくなります。
人材投資・IT化に踏み出しづらくなる
利益が見えない状態では、何にどれだけコストをかけるべきか判断がつかず、人材の採用・育成や業務改善の取り組みにも踏み出しづらくなります。
特に建設業界は高齢化・人手不足などの課題がある中、“仕組み化”と“省力化”への投資は急務です。しかし、会社全体の売上や利益を把握できていないと、最適な経営判断を先送りにしてしまうリスクがあるのです。
建設業における原価管理の重要性
建設業における原価とは、材料費、外注費、人件費、重機費などの全コストを指します。

これらを工事ごとに把握・管理をすることで、以下のメリットが得られます。
利益率を正確に把握できる → 不採算案件の見直し
工事の収支を明確に把握することで、「儲かっている現場」「損している現場」の区別がつくようになります。赤字要因を早期に発見し、改善に向けたアクション(外注費や単価の見直しの検討など)がとれます。
見積の精度向上 → 適正価格で受注できる
実績に基づいた見積ができるようになると、根拠ある価格提示が可能になります。値下げに頼らず適正利益を確保でき、安さではなく「信頼」で選ばれる受注体制が整います。
数字に基づいた経営判断ができるようになる
感覚や経験だけでなく、データをもとに経営判断ができるようになります。会社の成長戦略や投資判断の質が格段に上がります。
Excelでの原価管理に限界を感じたら
どんぶり勘定から脱却するために原価管理を始めようと、「建設業 原価管理 Excel フリー」でテンプレートを探す方も多いですが、以下の課題が生じる可能性があります。
フォーマットが属人化・バラバラになりがち
人によって管理のクセや体裁が違うため、担当者が変わると使い方が分からなくなることも。統一性がなく、ミスの温床にもなります。
見積・請求と連携できず、入力が二重三重に
同じ情報を何度も入力する必要があり、転記ミスや手戻りが頻発します。作業効率が下がるだけでなく、確認作業も煩雑になります。
ファイル数が増えるほど、ミスや管理負荷が増大
工事ごとにファイルが乱立し、最新データがどれか分からなくなるケースも。情報共有がうまくいかず、社内の連携にも支障が出ます。
→こうした「Excel疲れ」を解消してくれるのが、建設業向けクラウドシステム「ALL SHARE(オールシェア)」です。
建設現場が使いやすい原価管理システムALL SHAREとは?

ALL SHARE(オールシェア)は、建設現場経験者である山上建設の社長が自身で設計したクラウドERPです。建設業務に根ざしたシンプルな操作性と、建設業特有の管理項目に特化した機能が特徴です。ITが苦手でも使える導入しやすい設計になっており、簡単に原価管理をスタートできます。
ALLSHAREがオススメである理由
- Excel感覚の画面操作 → すぐに使いこなせる
シンプルなUIなので複雑な操作を覚える必要がなく、IT知識がなくても直感的に使えます。よって社内への定着がスピーディに進みます。 - 見積書作成で原価自動登録 → 二重入力不要
見積書を作ると、原価台帳にそのままデータが登録されます。手書きや転記が不要になり、作業時間やミスが大幅に削減できます。 - 出来高請求書の自動生成 → 書類作成が時短に
出来高に応じて、請求書をワンクリックで作成できます。書類業務の時間が圧倒的に短縮され、社長や事務員さんの負担を軽減します。 - 原価・利益をリアルタイムで確認 → 赤字案件を見逃さない
進捗中の工事でも、利益状況がリアルタイムで可視化されます。利益率が下がればすぐに察知でき、早期対策が可能になります。 - 工種・単価・外注先の情報を蓄積 → 見積精度が向上
過去データを資産として蓄積し、次の見積作成時に活用できます。根拠ある価格設定ができるようになり、受注精度も上がります。
ALL SHARE導入で変わる、建設業経営のカタチ
導入社からは、どんぶり勘定を卒業し、実態に基づく経営に進化したことで、利益率が20%以上改善したケースも出ています。さらに、属人的な作業や入力ミスが減り、業務効率も大幅にアップ。
ALL SHAREは適正な原価管理だけでなく、経営判断の精度向上や業務効率化もサポートします。
どんぶり勘定について まとめ
- 「どんぶり勘定」は建設業の利益をじわじわ削るリスク要因
感覚だけで管理することで、赤字工事・原価膨張・安売りが連鎖し、会社の経営を圧迫します。 - 原価管理の重要性は「感覚」から「数字」へと意識を変えることにある
正確な数字で現場を把握すれば、利益を守り、改善に向けた具体的なアクション(赤字案件の早期対応、高採算案件の営業へのシフト、単価交渉など)が取れるようになります。 - ALL SHAREのような“建設業特化型”のシステムなら、ITが苦手でも安心して始められる
Excelよりも簡単に原価管理が実現できます。これからの時代、感覚頼りから脱却し、“数字に基づく適正判断”を目指しましょう。
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